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第27回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ
PPL 2025

主催: 日本ソフトウェア科学会 プログラミング論研究会
日程: 2025年3月5日(水) 13:00 〜 7日(金) 17:10
会場: ホテル明山荘 および オンラインのハイブリッド開催

PPL 2025 は 現地参加225名・全体243名の皆様にご参加いただき,盛会のうちに終了しました.どうもありがとうございました.
PPL 2026 でまたお会いしましょう!

おしらせ

(過去のお知らせ)

論文賞・発表賞・ポスター賞・スポンサー特別賞

PPL 2025 論文賞
遠藤 龍之介,寺内 多智弘(早稲田大学) 代数的エフェクトおよびハンドラを備えた言語の計算能力に関する型を用いた解析

受賞理由:本論文は代数的エフェクトとそのハンドラを備えた言語に対して,answer type modificationを許す型システム(ATM)・許さない型システム(SE)を与え・比較する.論文中で示された主な結果は,それぞれの型システムで型付け可能なプログラムの集合間に包含関係がないこと,およびATMで型のつくプログラムについての到達可能性問題が決定可能であることである.後者の結果を得る際にはCPS変換を用いて既知の結果を利用しているが,従来から知られているCPS変換ではなく今回新しく提案したものを用いている.
代数的エフェクトとそのハンドラは近年注目を集めている言語抽象でありPPLコミュニティーにとって関心の高いトピックといえる.得られた結果についても一見すると予想外なものであり大変興味深い.また,代数的エフェクトを扱う型システムはすでに様々なものが提案されているが,今回の議論をするにあたって必要最低限の型システムを再構成しており,事前知識がなくとも容易に理解できる明瞭なプレゼンテーションとなっている.
以上の理由により本論文に対しPPL 2025論文賞を授与する.

PPL 2025 発表賞
Kengo Hirata(University of Edinburgh) Qurts: Automatic Quantum Uncomputation by Affine Types with Lifetime
PPL 2025 学生発表賞
Akihiro Omori(Institute of Science Tokyo) Further Tackling Post Correspondence Problem and Proof Generation
PPL 2025 ポスター賞
松下 祐介(京都大学) Linear Haskell での Rust 流借用の純粋な実現
PPL 2025 学生ポスター賞
中山 崇(東京大学) メモリ安全性のためのC++オブジェクトモデルのハイレベルな形式化
PPL 2025 スポンサー特別賞(アルファベット順)
DAI Feng(The University of Tokyo)An extended analysis of the cause of software regressions in Python and JavaScript
出山 翔大(京都大学)文字列書き換え系における有限導出型の高階への拡張
神 拓己(京都大学)eBPFプログラムの機能正当性検証に向けた検証フレームワークの提案
小西 京香(東京科学大学)限定継続の学習支援のための抽象機械に基づく可視化

PPL 2025 論文賞は,カテゴリ1の採択論文の中から,特に独創的なアイディアや顕著な成果を含むものとして PPL 2025 プログラム委員会により選定された論文です. PPL 2025 発表賞は,PPL参加者の投票により最も多くの聴衆の支持を集めた発表です.また,PPL 2025 学生発表賞は,発表賞を除いて最も多くの聴衆の支持を集めた学生による発表です. PPL 2025 ポスター賞は,PPL参加者の投票により最も多くの聴衆の支持を集めたポスター・デモ発表です.また,PPL 2025 学生ポスター賞は,ポスター賞を除いて最も多くの聴衆の支持を集めた学生によるポスター・デモ発表です. PPL 2025 スポンサー特別賞は,スポンサーから推薦された委員とプログラム共同委員長から成る選考委員会によって選ばれた,学生によるポスター・デモ発表です.

招待講演

PPL 2025 では,以下のお二方の招待講演を予定しております:

PPL 2025 の開催形式について

PPL 2025 は合宿形式での対面を中心としたハイブリッド開催を予定しています.PPL 2023 では大学におけるハイブリッド開催,PPL 2024 ではコンベンションセンターによるハイブリッド開催と,COVID-19 状況下において PPL は様々な開催方法が試みられてきました.PPL 2025 では,会場確保を含めた様々な要因を考慮した結果,過去の合宿形式に近い形態での開催を試みることにしました.ハイブリッド形式としつつ対面を中心とした開催とするのは,PPL 2025 を以前の PPL と同様にカジュアルかつインフォーマルな意見交換や交流の場にするためであり,発表者にも対面でご参加いただくことを考えています.それに加えて,より広範な方々に研究の議論にご参加いただくためにも,COVID-19 状況下で獲得した知見を生かしてオンラインでも参加者に聴講および質疑の場を提供する予定です.ただし,ポスター・デモセッションは対面でのみ行い,オンラインの提供は行わない予定です. なお,必ずしもオンライン配信を約束するものではなく,機材等の事情により配信が中止されたり断続的であったりする可能性があることにご留意ください.

目的および概要

PPL 2025 は,プログラミングとプログラミング言語に関連する幅広い分野の研究者・技術者・学生が一堂に会し,最新の研究成果や新たな研究課題の提案・討論・アイディア交換を行うことを目的とした研究集会です.代表的なトピックは以下のようなものですが,これらに限らず,プログラミングやプログラミング言語に関する内容であれば,基礎理論・実装技術の研究からソフトウェアやツールの実現に至るまで,幅広く受け入れます.

基礎理論: 意味論,ラムダ計算,型理論,項書き換え,形式論理と証明,形式言語とオートマトン,圏論,チューリング機械,アルゴリズムなど
言語デザイン: 各種プログラミングパラダイム(オブジェクト指向・関数型・論理型・アスペクト指向,その他あらゆるパラダイムを含む),モジュール化,メタプログラミング,並行・並列・分散計算,型システム,言語や言語システム等の相互運用,領域限定言語など
言語処理系技術: コンパイラ,インタプリタ,実行時システム,仮想機械,プログラム最適化,プログラム解析,プログラム変換,メモリ管理など
プログラミング補助: プログラム検証器,デバッガ,プロファイラ,統合開発環境,プログラム合成,リファクタリングなど
ケーススタディ: ソフトウェア開発報告,プログラミング技法,ツールの紹介など
応用: システムソフトウェア,Webシステム,データベースシステム,数値計算,ユーザーインタフェース,セキュリティ,プログラミング教育,人工知能・機械学習など

以下の4カテゴリの研究発表を募集します.

カテゴリ1: 国内外未発表論文
カテゴリ2: 国際既発表論文
カテゴリ3: ポスター・デモ発表
カテゴリ4: サーベイ・チュートリアル

PPL 2025 スポンサー

プラチナスポンサー:

ゴールドスポンサー:

シルバースポンサー:

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